2016年5月23日月曜日

山谷ブルース

<昭和50年>


一人の男が毎日、長靴姿で閉店間際の銀行へ赴く。

決まって50万円ぐらいの現金を懐にいれ銀行をあとにする。


夕方5時過ぎ、彼の机の前には数十人の男達が事務所の外まで列をつくる。

その日の日当を受け取るのである。

明日はないかもしれない。

今日の食い扶持である。


 
 
 
今日の 仕事は辛かった
 
あとは焼酎を あおるだけ
 
どうせ どうせ山谷のドヤ住まい
 
他にやること ありゃしねえ
 
 

 
 
(日給月給)
 
一日なんぼの作業員たちが土建業を支えています。
 
この人たちが本当に物を作っています。
 
 
 
(〇〇殺すにゃ刃物は要らぬ。雨の三日も降ればいい)
 
雨が降ったら休めるからこそ、この仕事をやめられないと言った人もいました
 
 
 
 
ひとは 山谷をわるくいう
 
だけど俺たち いなくなりゃ
 
ビルも ビルも道路もできゃしねえ
 
誰も わかっちゃくれねえか
 
 
 
 
 
仕事ができないことは
 
とてもつらい事なのですワン
 
 
 

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